全国各地の建物に使用されているというKYBが手掛けた免震・制振用のオイルダンパーですが、データが偽装されていた製品が新宿区役所に導入されている可能性があると、区の公式サイトなどで発表されています。
昨日の記者会見で公表された建物のうち、区内で対象製品が使用されているのは新宿区役所のみで、導入されている全てのオイルダンパーが不適合製品である可能性があるとのことです。ただ、現時点では区役所の製品が不適合なものなのかは判明しておらず、結果についてはKYB傘下であるカヤバシステムマシナリーに問い合わせを行っているとのことなので、こちらについては後日判明するようです。
新宿区役所は2012年に震度6強以上の揺れによって倒壊する恐れがあると指摘されていて、社名は公開されていませんがこの際に「可変オイルダンパー」が導入されています。なお、東京都庁でもデータ偽装の可能性があるオイルダンパーを200本以上設置しているとのことですが、今回の会見では都庁に該当製品が使われているという発表は行われていません。
・当社及び当社の子会社が製造した建築物用免震・制振用オイルダンパー 用オイルダンパーの
検査工程等における不適切行為に関する物件名の公表について – PDF
・新宿区役所本庁舎における免震オイルダンパーの不適合について:新宿区
・データ改ざん疑いの制振装置、都庁にも KYB不正 :日本経済新聞