7月に新宿警察署内にある留置所で勾留された際、虐待を受けたと主張する男性が、東京都を相手に慰謝料などを求める裁判を起こしました。
男性は収容された際、同じ部屋の中で体調不良を訴える人物がいたため、留置担当官に相談などを行ったところ、「そんなの知らねえよ」などと言われたそうで、言い合いになった後には男性が「保護室」へと連れて行かれた上に、下着姿にされたとみられています。その後は所内の担当者が男性の体を拘束し、トイレへ行かせないなどの対応を取ったり、罵声を浴びせたりしたと、訴状で説明されているそうです。最終的には男性の弁護人となる弁護士の方が接見した際に保護室から出られたとのことですが、拘束時の影響で男性には痛覚に関する後遺症も残っているとのことです。
当然ながら一連の経緯は訴状による主張であり、今後真実が明らかになる案件ではあるのですが、新宿警察署側は当時の映像について「人為的ミスによって存在しない」と説明し、裁判所からの提示を拒絶する対応を取るなど、情報開示や真相究明に消極的な様子を見せています。また、新宿警察署を取りまとめる警視庁も「訴状が届いていない」としてコメントを行っていないとのことです。
・新宿署で勾留中に「パンツ一丁」で拘束、下着汚すと「みっともねえな」と侮辱 20代男性が提訴 – 弁護士ドットコム