入居企業から出たごみを「人工の燃料」にする実験 新宿センタービルで実施中

※こちらの記事は1年以上前に配信されたものです。

新宿センタービル新宿地域冷暖房センターの運営や新宿フロントタワーなどにある太陽光での発電など、SDGsというワードが普及する前から一部でエコなどへの積極的な取り組みを見せていた新宿の高層ビル群ですが、その中の1施設である新宿センタービルにて、ごみをエネルギーとして再利用するための実験が行われています。

この実験は、ビル内で営業を行うテナントから出た有機性可燃物をバイオ石炭に変換するという作業を主な目的とし、コージェネレーションシステムなどへの活用を検討していくという難しめの説明が行われていますが、平たく言うと紙などを特殊な装置に入れ、人工的に燃料として使える物質に変換した上で、最終的に火力発電所などで使用することを目的としているそうです。実験は新宿センタービルの実質的な持ち主である東京建物や日本プライムリアルティ投資法人のほか、SOMPOや東京電力HDの系列企業なども携わっていて、参加企業の一部が紙ごみの提供などに協力しているとのことです。

現在はビルの地下4階に専用の装置を設置した上で、ビル内でごみ処理作業を行っていると説明していますが、これだけでもごみの運搬や焼却時に発生するCO2の発生を抑制する効果があるとしています。ただ、ビルで稼働している装置だけでは「燃料の素」となる亜臨界水処理物という物質にしかならず、バイオ石炭に加工するためにはその物質を一旦山形の施設に運ぶ必要があるようです。



国内初 オフィスビルより排出される有機性廃棄物をオンサイトでエネルギー化する実証実験を実施~循環型社会形成に向けて~_損保ジャパン – PDF

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