ショッピング施設やスタジオなどの機能を併せ持つ施設として、45年間にわたって営業を続けてきた新宿アルタが、昨年の3月から行っていた告知の通り、昨日で閉館しました。
最終営業日となった昨日は、20時30分で営業を終えると案内していましたが、「退出を促す誘導」は20時を過ぎてから本格的に行われ始め、15分頃には入館を断る動きなども見かけました。エスカレーターの停止作業を含め、普段はこのような対応を警備員の方が実施する印象があったのですが、この日は新宿アルタに絡めた特別なシャツを着用した人が、誘導作業を率先して行っていました。この時の行動は、結果的に30分からスタートするセレモニーをスムーズに始めることに繋がったようです。
セレモニーで流れた映像に関しては、基本的にこれまでネット上で公開された各種映像を再編集したものだったので「新情報」は無かったのですが、それでも現地では多くの人がカメラを向けるなどしており、中には涙をぬぐっているようなしぐさを見せる年配の男性もいました。吉住健一区長や新宿高野の高野吉太郎さんといった地域に馴染みのある方からの映像はカットされていたものの、中居正広さんが起こした性加害問題が原因で風評被害を受け、一時は新宿のスシローにある広告からも姿を消した笑福亭鶴瓶さんを含め、コメントを寄せた芸能人の方からのコメントを、全員分紹介していました。
セレモニーでは最後の店長となった末広泰之さんのみが挨拶を行っていましたが、アルタ関係者の他、この日KeyStudioでライブを行っていたと思われるアイドルグループの方なども後ろに並び、共に頭を下げるなどされていました。「閉店してもいいかなにしようかと思っていた」という、ちょっとしたジョークも交えながらの挨拶は、「サンシャインシティアルタと新宿東口にまた来てくれるかな」になり、各地からいいともという声が上がっていました。
挨拶前には「テレビ局の垣根を超えてテレビカメラマンの方なども言ってほしい」という案内も行われていましたが、共同通信やフジテレビ、時事通信、日本テレビ、NHKの腕章などを付けた方々は、確認した限りでは通常通りご自身の業務を全うされていました。また、サンケイスポーツでは「500人以上が掛け声に参加した」というニュアンスの一文もあったのですが、ライオン像の募金箱付近から見た限りでは、声掛けに参加している方は4人に1人ぐらいで、多く見積もっても200人ぐらいの様な気がしました。
セレモニーが終わった後も、15分ぐらいはシャッター前で撮影を行う人の姿があり、報道関係者の方は撮影したばかりの素材や情報を送信する作業に追われているようでした。また、アルタビジョンの稼働は22時で終了したのですが、この時もビジョンを撮影している方は指折り程度しかいなかった一方、シャッター前で撮影する人は十数人程度おり、地下エリアでもポスター関連の「撤収作業」を行う方に混じって、閉鎖されたシャッターを撮影する人の姿がありました。
入居していたテナントのうち、オカダヤは新しくなった自社ビルへ移転することになっており、ルミネエストにリズリサ、新宿マルイ本館にHMVがそれぞれ事実上の移転を行い、V系専門店のリトルハーツも新店舗の準備を行っている事を明かしています。一方、タカアンドトシのトシさんが「建物が無くなってしまう」と発言している他、館内で働いていた方からも建て替えを行うという旨の発言を最低2人から伺っていたのですが、現段階ではダイビルの今後について決まっていることは無いとしつつ、3月末までの間に案内を行う、もしくは建て替えを含めた検討を実施しているという情報などが出ていました。
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