経済産業省や各民間企業が主導して新たな働き方を提案するプレミアムフライデーが本日から全国各地で実施され、新宿でも複数の企業が社員に早期退社などを呼びかけたり、「もてなす側」として集客に躍起になるなど、普段とは違った姿を見せていました。
小田急百貨店やゴーゴーカレーの取り組みなどは既にお伝えしていますが、今回最も力を入れていると思われるのが伊勢丹で、7階の売り場にいた店員さんはほぼ全員がプレミアムフライデーのロゴ型缶バッジを身に付け、レストラン街を使ったスタンプラリー形式の抽選会が実施されていました。パンフレットには「2月24日のイベント」と記載されていたものの、店員さんによると来月以降は今回の反響を見た上で、どのような企画をするかを改めて決めていくとのことでした。
一方で、逮捕者が出たばかりの客引き対策の面で若干意識のズレのようなものがあったようで、16時30分頃には普段新宿3丁目一帯を警備している町会の方々がいなかったことで、多くの客引きがあちこちで声掛けをしている姿がありました。プレミアムフライデーは単発イベントというわけではないため、今後はこのあたりへの対策も別途必要になっていくのかもしれません。
プレミアムフライデーによる会社の早退については特に時間が設けられていないものの、前述のゴーゴーカレーでは16時前から食べ放題メニューの提供を始めるなどのプランが立てられていました。が、16時30分頃に西新宿店を、50分頃に新宿東口中央通りスタジアムを見たところ、特に行列などもなく、西新宿店に至っては空席が目立っていました。他にも普段より早くオープンしたものの、店員さんしかいない店内の光景が広がっているお店が点在するなど、ある意味普段通りの金曜日の夕方に近い状態となっているお店も少なくありませんでした。
西新宿2丁目や西新宿6丁目のレストラン街でも同様の現象が起きていましたが、ビルの出入り口の様子は17時半頃から大きく様変わりしており、特にニュースやプレスリリースなどで賛同企業としてしばしば名を連ねていた三井不動産系列の企業が多い新宿三井ビルでは、これが関係してなのか普段なら業務中の時間帯であるにも関わらず、多くの人がビルを去っていました。また、17時過ぎには新宿駅でもスーツ姿で小田急百貨店や京王百貨店の紙袋を持った人が相次いでいて、夏至の日の入り前後を連想させるような風景になっていました。
初回ということで効果や課題なども含めてほとんどが手探りの状態ではありますが、回を重ねていくごとに、プレミアムフライデーは今後の新宿の町並みを大きく変えるきっかけにもなるかもしれません。
・プレミアムフライデー(Premium Friday) 月末金曜、何しよう?