今年に入ってから日本での活動を活発化させているアクティブファンドのエリオットが、東京ガスの株を5%以上保有していることが明らかになり、「非中核事業」の整理などを要求していることが報じられています。
東京ガス不動産投資顧問の公式サイトでは3500億円の資産を運用していることを記載するなど、比較的大規模な不動産投資を公表していますが、エリオットは独自の試算によって東京ガスグループ全体が保有する不動産には1.5兆円の価値があると見ているようで、株主還元などに充当すべきだと主張されるようです。西新宿には東京ガスの代表的な不動産とも言える新宿パークタワーがあり、東京瓦斯淀橋供給所の時代から100年以上にわたる縁もあるのですが、エリオットはこれらの不動産も売却対象に入れているとのことです。
記事内ではエリオットと東京ガスとの協議にも触れており、今回の提案に関する感触もうっすらと伝えていますが、保有率が5%ということもあってか、現段階で特に何かしらの取引が決まっているという事は無いようです。なお、記事内では新宿パークタワーと「豊洲の土地」についてのみ触れていますが、新宿地域冷暖房センターの運営などにも携わっているため、場合によっては新宿副都心の空調機能を左右するやりとりになる可能性があります。
・エリオットが東京ガス株を5%超保有、不動産縮小求める-関係者 – Bloomberg