東証プライム上場の株式会社中村屋 東証スタンダードへの市場変更を実施へ

新宿中村屋ビル
新宿中村屋を抱える株式会社中村屋が、東証プライムから東証スタンダードへ上場区分の変更を行うことになり、公式サイトなどで詳細などを発表しています。

事実上の「降格」になる今回の措置は、東証プライム市場の上場基準に適合できなかったことが原因のようで、1日に2000万円と定められている平均売買代金の基準、100億円と言われている流通株式の時価総額の基準に達していない事が引き金になっています。同社の株は3000円台ではあるものの、直近3カ月は1万株を超える取引が1カ月に1回から3回程度で、タイミングによってはデイトレ向きと言われる銘柄の1つであるソフトバンクグループが1秒で達成してしまうような売買代金に、1日かけても届いていない状態が続いています。

当然ながらスタンダードでの上場基準はプライムよりも緩やかであり、現時点では即座に上場廃止の基準に抵触するような状況ではありませんが、今後は上場廃止を回避するための対策等々を行っていく必要があります。一方、同じく新宿に本社を構え、テアトル新宿などを運営する武蔵野興行は、1日の取引が0回という日もあるため、同社は中村屋よりも上場そのものの維持が危うい状態になっています。



中村屋[2204]:プライム市場の上場維持基準への適合に向けた計画に基づく進捗状況(変更)ならびにスタンダード市場への選択申請および適合状況について 2023年9月22日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞
上場廃止基準の概要 | 日本取引所グループ
武蔵野興業[9635]:スタンダード市場上場維持基準への適合に関するお知らせ 2023年5月19日(適時開示) :日経会社情報DIGITAL:日本経済新聞

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