今年度から予定されている小田急百貨店の本館周辺における各種再開発ですが、隣接している京王百貨店などで実施される再開発計画の詳細が公表され、イメージ画像や「新宿グランドターミナル構想」における役割などが説明されています。
以前から京王電鉄やJR東日本などが再開発の可能性について示唆していましたが、今回公表された計画では京王百貨店新宿店の建物だけでなく、ルミネ1があるエリア、そして甲州街道を挟んだ南側でも再開発が行われることを明らかにしています。また、京王百貨店側のエリアは高さ100m程度の建物が作られる予定になっているのに対し、南側では超高層ビルの基準に該当する230mのビルが建設され、北側よりも早く各種工事が終わる予定になっています。両建物の間には遊歩道が設置されるそうで、回遊率の向上も計画されています。
南側の建物には事務所の用途も備わっているそうですが、両方の建物に店舗、駐車場、そして宿泊施設の機能が与えられる予定で、小田急側の再開発とは少し内容の違う再開発になります。また、自動車の駐車スペースは2棟で合計約1000台を予定しており、現在の約3倍にあたる収容能力を備える形になります。ただ、京王地下駐車場は「機械遺産」を所有する施設として評価されている面もあり、どこかに移設するなどの措置を取らないのであれば、今回の工事によってその遺産が消えることになるようです。
これらの計画によって京王百貨店はもちろん、ルミネ1、吉野家、トヨタレンタカー、歌広場、C&Cなどの各店舗も立ち退きを余儀なくされますが、今の所これらの店舗がそれぞれどのようになるのかは明らかにされていません。ただ、「南地区」の工事については2023年度から順次行われるとのことなので、早ければ来年度から閉店や移転が相次いで行われるかもしれません。一方、京王百貨店側の建物については2040年度までの完成を目指すとしか書かれていませんが、都市計画手続きが始まった以上は必ず建物の取り壊しが行われるため、今後については京王百貨店側からの公式発表などを待つ必要があります。
・新宿駅西南口地区の開発計画について
・料金・ご利用案内 | 京王地下駐車場