先日、一部のインターネット上で東京チカラめしが全店閉鎖したとの情報が流れました。結果的には株式会社チカラめしに譲渡されたお店が全店閉鎖していることを知った人物による勘違いだったのですが、現在がどのようになっているのか、改めて確認しに行きました。
元々東京チカラめしは東証2部上場企業である三光マーケティングフーズが2011年に立ち上げたお店で、その後も新宿駅周辺などにどんどん出店を続けていきました。メディアなどでは焼き牛丼のお店として大々的に宣伝されていたのですが、一部ネットでは衛生環境や他の牛丼チェーンと比較すると一歩遅い提供時間などに不満が相次いでいました。後に、材料費の高騰や他社との競争に太刀打ち出来なくなるという状態に陥り、昨年の4月には68店舗を分社化という形で株式会社チカラめしへ譲渡。これらのお店は親会社である株式会社マックが運営する別のお店に変わったり、完全に閉店するなどの措置が取られ、「チカラめしのチカラめし」は0店舗になりました。ちなみに、この件に絡んで三光マーケティングフーズはプレスリリースまで出しています。
一方「元祖」でもある三光マーケティングフーズのチカラめしは新宿駅周辺に1店舗だけ残っております。オープン当時と同じ「新宿西口1号店」という名前がそのまま残っているこのお店の前では、かつて大々的に宣伝されていた焼き牛丼ではなく、豚丼や定食類の宣伝が目立っています。
こちらの看板では「大人気メニュー」として豚噌豚焼き肉定食、生姜焼き定食の2種類が宣伝されています。定食は以前からご飯おかわり無料キャンペーンが期間限定で行われていますが、店員さんによると「終了の期間は不明」とのことでした。
もちろん焼き牛丼も販売されており、オペレーションの質が向上したせいか、15分程度かかることもあった焼き牛丼の提供が3分程度で済むようになりました。焼肉もご飯も味は変わらず、吉野家を始めとする牛丼チェーンが相次いで値上げを行ったこともあり、大盛り510円という金額も、そこまで損した気分にもなりませんでした。
無料ということで、みそ汁もついてきます。味についてはよっぽど通いつめた人でない限り、松屋との違いはわからないと思います。過去にみそ汁抜きを注文した際「こんなイレギュラーな対応初めてだから」と、店員さんが集まって5分ほどミニ会議が行われていたこともありましたが、おそらくこのような現象ももう見ることは無いかもしれません。
「みそ汁抜き」を注文した頃よりも前にお店へ行った時に、生焼けのような牛肉を乗せられた焼き牛丼が出されたこともありましたが、提供時間が短縮されてもしっかりと焼かれたお肉になっています。
お店には平日の午後7時前に行きましたが、半数以上がスーツ姿の男性で占められており、お客さんの入りもほぼ満席でした。また、帰り際には中国人の親子連れの方も来店されていましたが、キッチンから中国人の店員さんが迅速に現れ、注文方法を伝えていました。
1回だけの来店で判断するのも不公平ではありますが、店舗の減少というイベントがあった影響か、以前のチカラめしに比べると、店員さんや料理の質が向上したように思えました。今後どのような店舗展開が行われるかはわかりませんが、もしかしたら「新 新宿西口2号店」が誕生する可能性もわずかながらあるのかもしれません。
東京チカラめし 新宿西口1号店 (牛丼 / 新宿駅、都庁前駅、新宿西口駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0