新宿アルタが閉館して約半月が経過いたしましたが、同じく新宿駅周辺にある「著名な商業施設」の1つでもあった新宿ミロードが、本日で営業を終了しました。
同施設では、再開発計画の進捗次第で施設が無くなるという事がほぼ決まっていたものの、半年前まで明確なアナウンスは行ってきませんでした。一方、閉館を発表した日に投稿された動画には1万以上のリポストが行われるなどしており、動画内のイラストを使用した冊子を配布するというキャンペーンを実施していました。大々的なPRこそされませんでしたが、これに関連したイラストとして、ミロード内で営業していた店舗のスタッフが提案した2029年のファッションに関するイラストが階段の踊り場で掲示され、どこか懐かしさを感じる装いをした女性や「未来の価値観」を感じさせるものまで、約10パターン程度の絵を紹介していました。
平日の金曜日までは、そこまで多くの人がいるという印象が無かったのですが、昨日と今日は目視で確認した限りでは明らかに「普段の土日祝」よりも人が増えており、特に飲食店スペースではほぼ全店で行列が出来るなどしていました。館内でトップレベルの人気店だったとも言える太陽のトマト麺withチーズでは、2時間並んでも入店出来ないのではないかと思うほどの行列を昼過ぎに確認しており、今回を持って新宿区内から消えてしまう同店の人気ぶりを証明するような光景になっていました。
在庫や値引き率などの関係もあるかもしれませんが、小売店エリアではLOFTで雑貨系の商品がほぼ売り切れていた一方、半額以上の割引をほぼ全商品に適用しているように見える店舗でも、基本的に品薄状態などにはなっていませんでした。LOFTと同じく雑貨を取り扱っている店舗として分類が可能な「むにゅぐるみ」の店舗も、全ての棚にサンリオキャラクターなどのグッズを並べていました。スマホ修理工房のように閉館前に営業を終了する店舗もあり、周辺の店舗で働いている方々が閉店セールにまつわる呼び掛けを行う一方で、同店では撤収作業を黙々と行っていました。
アルタの閉館時比較すると、移転の選択肢を選んでいる店舗は圧倒的に少なく、現段階ではマルイアネックスへの「出戻り」を予定している星箱、代々木上原への移転を決めているMENSHO SAN FRANCISCOが、今の所移転の予定を明確にしています。ただ、スターバックスやゴンチャといった性別や年齢に関係なく利用しやすい飲食店を始め、系列店を周辺で展開しているお店も少なからずあるため、代替店探しで苦労することはほとんど無いかもしれません。
こちらもアルタの閉館時などと違う点ですが、遅くとも閉館の30分ぐらい前から警備員の方やミロードスタッフの方が小田急線改札口脇の出入口にて人の誘導を開始し、通路で人の滞留が起きないように活動をしていました。最初のうちはミロードの出入口周辺に集まっている人をばらけさせるだけでしたが、それらの人がロッカー付近やルミネ1との接続口などに移動すると、そちらも急遽「滞在禁止エリア」に指定していました。そのため、閉館関連のセレモニーを行うと告知していながらも、その様子を現地にいたお客さんには見せないという、新宿駅周辺で行われた様々なセレモニーの中でも類を見ない、謎の状況が生まれてしまっていました。
閉館セレモニーは20時2分前後に行われましたが、時間内に建物から出られなかった方は全員2階から退出していました。30分前後現地を確認していましたが、従業員通路があるにもかかわらず館内で働いていたと思われる方が数人ずつ退出するなどしており、少なくとも20時台のうちにシャッターが閉まる事は無かったようです。また、閉館から30分以上が経っても報道関係者と思われる方が街頭インタビューを続けていたようで、ハンディカムを抱えた30代ぐらいの女性が、年配の女性にお話を伺う姿などを見かけました。
ダイビルと違って解体することは確定しており、建物には数年前から「新築計画のお知らせ」が貼り付けられているものの、まだ解体工事に関する告知は本日の段階では出ていないため、どのタイミングで建物が無くなっていくのかなどの情報を得るには、もう少し時間が必要なようです。
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